利己的な遺伝子は、優れたアイデアです。使っていると分かります。
もくじ
利己的な遺伝子
利己的な遺伝子というアイデアが主張しているものは、下記の2点だけです。
- 世界は誰かが設計したものではなく、自然淘汰が繰り返されて、たまたまこうあるだけのものである
- 自然淘汰の最小単位を、遺伝子と考えることができる
自然淘汰が働く単位を個体と考えると、自己犠牲的な行動を取る個体の説明が付かなくなります。それならばと、自己犠牲的な行動を取らない最小単位を考えていた結果、それが遺伝子だったというお話です。
ある確率 (N%) で自己犠牲的な行動を個体に強いる遺伝子 (遺伝子Sとしましょう) を持つ個体 (達) からなる集団を考えます。この集団で、ある個体は (自己犠牲的に) 死に、ある個体は (他の個体の自己犠牲に助けられて) 生き延びます。しかし、どの個体が生きようが死のうが、ある程度の時間枠で見ると、遺伝子Sは安定してその集団 (の個体内) に存在し続けるわけです。
個体の中に潜む遺伝子は1つではないため、遺伝子同士の相互作用がありますし、外部環境も刻一刻と変わります。それでもそんな中で、遺伝子を最小単位とした自然淘汰が繰り返され、N%の確率で自己犠牲を強いる遺伝子Sが意思もなく (集団内に) 生存し続けるわけです。
逆にこの、意思のない遺伝子 (達) による自然淘汰/生存競争から脱落した遺伝子は、世界から消え去ることになります。消え去る以上、その意味を問うことすらできません。リチャード・ドーキンスのオリジナルのアイデアからは外れますが、利己的な遺伝子の主張として、下記の洞察も追加して良いと考えます。
3. 意味を持つ大前提として、生存する必要がある (= 生存が大事)
リチャード・ドーキンス
Wikipediaによるとリチャード・ドーキンスは「比喩の名手」らしいのですが、どうにも私には冗長な書き手にしか思えません。利己的な遺伝子というアイデア自体も発案者は他にいて、これを広めたのがリチャード・ドーキンスというお話です。
またリチャード・ドーキンスは、宗教を叩いたりもしているようです。暇なんでしょう。
まとめ
本記事で、「生存が大事」と書きました。私達が個体のレベルで取りうる最良の生存戦略は、「ありったけのオプションを確保」することです。
利己的な遺伝子は優れたアイデアです。つまり、このアイデアを知り、実行した瞬間に得をします。そして、これが広まれば広まるほど、世界が良くなります。
[…] をかき集めることです。この意味で、莫大なユーザー数を誇るTwitterが強いわけです (そしてリツイートはツイートの自然淘汰を図る機能なわけで、個人的にも面白い機能だと思います)。 […]